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04月24日
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路上生活者エコ毛布配布の活動

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ネオンが煌く寒い新宿の街頭に、二十名の慈済人はそこへ暖かく歩み寄った。エコ毛布を背中と両手に背負い持ち、JR山手線の歩道橋を渡り、「スープの会」が集う新宿駅西口の集合場所へと到着した。ここは、かつて何度か各地で発生した災難への募金活動の際と同じ場所である。今は違う時空を経てなおも同等の慈悲心を抱え、生活難に苦しんでいる方々への支援を続けている。

一月八日、慈崧さんに待ちに待った「スープの会」からの一通の電話が入った。電話は、翌日土曜日からでも、我々に路上訪問を共にしてもいいとのご同意内容だった。もちろん慈済ボランティア達は「本当に?こんな寒い天候だから、すぐにでも決行しましょう」と快諾。安全を確保し、早速準備へと取り掛かった。

一月九日の夜七時、約束した時間通り、我々は「スープの会」のボランティアの皆様と合流した。そこでまず驚かれたのは、我ら二十名ものボランティアだった。この数は、相手方をも上回り、路上生活者の方々にご迷惑にならないかと心配もされた。それに対し、まずはお詫びをした上で、人数が多いのは、毛布を運ぶ為でもあると説明、なんとか最終的にはご理解を得ることができた。

現場責任者である後藤さんからの注意事項の後、四つのルートに沿い、我々も四組に構成した。そして、学びの態度を忘れずに、相手ボランティアの皆様の後に続き、共に路上訪問活動を展開した。

まず第一ルート・一組目は、高田馬場の戸山公園、担当責任者は慮勤さん。ここは、日本支部に近いということもあり、路上生活者も多く、常に我々が訪問対象としたい地区でもある。第二ルート・二組目は、中央公園。我々は、以前ここで、一万食を越す炊き出し配付した場所でもある。担当責任者は昆京さん。そして、第三ルート・三組目は、主要通路でもある新宿東口の地下街、担当責任者は慈崧さん。最後の第四活動報導ルート・四組目は、明玳さんを担当責任者に、各ルートにそれぞれ五名のボランティアを配置、相手ボランティアの皆様と同時出発した。

「スープの会」は、熱い味噌汁とカイロ、パンや菓子類などを用意しておられるがそれほど多く準備されてはいない。なぜならばこの路上訪問の意義は、路上生活者に声をかけ、人々との出会いを育み、必要とされれば、仕事探しに必要な住所先をも提供するなどといった活動だからである。「スープの会」の皆様は、大通り、小通りなど非常に土地勘がよい。一部の路上生活者はすでにボランティアたちと顔見知りになり、「△△さんは今日いないの?」と尋ねる声を耳にすることもあった。

また、ダンボール箱で仮住まいとしている路上生活者の中には、冷ややかな目線でこちらを見る方もいれば、熱い目線で見る方もいて、凍えて震えが停まらない方もいた。更に、感恩の意を示し握手してくださった方もいた。路上生活者の皆様は我々が想像した以上に謙遜で遠慮深かった。ちっとも欲深くなく、中には、我々が代々木公園の炊き出し活動で毛布をすでに受け取っておられた方から、「もう毛布はもらったよ」とご遠慮して下さった方もいた。

四つのルートに分散された活動チームは九時半に指定の集合場所へと戻り、間もなくして意見交換会を展開した。各参加者は、自らの体験や感想、提言などを共に享受した。「スープの会」に参加しているボランティアは、年齢層は若く、会社員や学生、中には早稲田大学の法学部に所属する方もいれば、お寺の住職までもいた。皆様とても礼儀がよく慈悲深い方々ばかりでした。

意見交換会では、慈済人を賞賛する声が多く聞かれた。活動は経験的で、路上生活者の方々に対しても誠心もあり、感動的で、見習いたいとも言って下さった。我々のボランティアも謙虚に今回頂いた機会に感恩し、次も継続的にこのような機会で色々と学ばせて頂きたく思う。「スープの会」は、成立十数年を数え、日本支部が現在の場所へと引っ越してきた当初は、慮勤さんと慈淵さんはすでにこの団体と知り合っており、共に活動を展開したいと考えていたが、男性ボランティアが非常に少なく、人手不足という理由から、継続を一度断念した背景があったことから、今回の現場責任者の後藤さんは、我々のことをまだ覚えて下さって、また、日本支部が代々木公園での炊き出し活動を展開していることも知っていたようで、共感を抱いて頂き、今回の活動展開に参与することに大変よく迎え入れて下さった。

活動後、解散して家に到着した頃はすでに時も夜十一時近くとなった。疲れは感じないというとウソになるけれども、それでも心底喜びでいっぱいだった。これも、日々上人の導きがあってからこそ感じられるモノであり、全世界の慈済ボランティアの愛の力に感謝感恩、そして家族からの支えにもありがとうを言わねば。

訳/鄭文秀
写真/劉怡君
 

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