梅雨の被災地に奉げた一杯のスープ

2018年 8月 06日 慈済基金会
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【慈済日本支部 西日本豪雨災害視察レポートより 】七月十二日、慈済ボランティア東京所属の十一名と関西所属の四名は、岡山県真備町で合流し、西日本水災後、慈済としての炊き出し活動を開始した。

被災地には既に多くの食事提供団体が集い、カレーチェーンのCoCo壱番屋もキッチンカーを使い避難所でカレーライスの無償提供を行った。他団体とメニューが被らないよう、また食物繊維とスープ―類が欠如していることを考慮の上、爽やかな温かいスープと野菜を提供することにした。

衛生面にも注意を配し、頭巾、マスク、手袋、エプロンを装着した慈済団体には、衛生検査職員から「完全合格」の認可を頂き、昼食は、トマトとエリンギのスープを提供しました。

被災者に一杯のスープといっぱいの元気を

避難所で一人のおばあちゃんに声をかけた。倉敷市小田川堤防付近に住み、堤防が決壊したあの時、水が猛烈な速さで襲い、あっという間に全域が浸水された。幸いにも孫のおかげで避難ができ一難を免れた。あたりは大量の泥土に覆われ、家屋は泥水に二、三日浸かり、親しい隣人も五人がお亡くなりになったと言う。

おばあちゃんはボランティア達が台湾の団体だと知ると、涙が溢れ、その後出された温かなトマトスープに孫と共に笑顔を見せました。

この日最後の組に配膳したのは、被災区に住んでいた子供達です。湿った暑い天気に、子供達が熱射病にかからないよう、傍らでボランティアによる「人力扇風」をおまけした。

メディア報道

現地で炊き出しをする為には、調理器具のレンタル、ガスの用意に加え、水不足も考慮しながら進めなければなりませんが、和気と団結力で困難は乗り越えられる。

台湾のメディアが見慣れた青と白の制服を身纏った慈済ボランティアの姿を見て、「やっぱりいた!」と被災地に慈済が来ることを予想していたようだ。他にも、読売新聞大阪本社から取材がありました。

夕飯には、豆腐とキノコ入りの味噌汁と小松菜のお浸しを用意。現地からは「野菜果物類は本当にありがたい」と喜ばれました。中にはわざわざ手紙で感謝の意を伝えてくれた方もいました。

備: 慈済ボランティアは、七月十二日から二十日まで九日間、二万小学校にて炊き出し活動を行った。

訳/鄭慮欣 文/日本人文真善美