【地球と共生する】
その二・資源回収をはじめよう
以前、余さんは酒と賭博に明け暮れ、いつも酔っ払って朝帰りする人生でした。そのうちに娘も素行が悪くなり、親に反抗するようになりました。余さん夫婦が娘の態度に驚いていると、「だって、パパもいっしょじゃないの」と言うではありませんか。そこで余さんは娘の良い手本になるよう、今までの悪い習慣を改めることを心に決めました。
ある日、奥さんが余さんを花蓮へ誘いました。慈済の四大志業(慈善、医療、教育、人文)と静思精舎を参観して、余さんはたいへん感動しました。その後余さんは環境保全のボランティアとなり、今までの悪い習慣をすべて改めました。
ボランティアをしている親の姿に感動して娘もついて来るようになり、今では一家そろってボランティアをしています。
迷いの人生を送っていた人たちが、環境保全という入り口から入ってきて、福を大事にすることを知り、人々と良いつながりを持つようになるのを聞く度に、私は感謝の気持ちでいっぱいです。
先日、桃園県の楊梅にある洪敏昌さんの回収場を見てきました。テレビや冷蔵庫など、家電のリサイクルをしているのです。冷凍機一基から分離したアルミニュームからはアルミ缶二十箱分、または十元のコイン五千五百個を作ることができるそうです。
もしこれらの資源を再利用しなかったら、さらに大自然の中から鉱物を採掘して作らなければなりません。リサイクルによってゴミは黄金に変身するのです。
THINKING 46
迷いの人生を送っていた人たちが
環境保全という入り口から入ってきて
福を大事にすることを知り
良いつながりを持つようになるのを聞く度に
私は感謝の気持ちでいっぱいです
文・證厳上人/訳・慮慇