日本人の礼節を重んじ、完璧主義の国民性を考慮して、慈済では三月の震災発生直後から見舞金を入れる封筒のデザインに着手した。
初めは台湾埔里の手すきの紙と静思精舎の師匠が開発した手作りの紙を使用することを考えたが、紙の強度に問題があることが分り、日本製の「柳」と呼ばれる和紙を使用することになった。清らかな白さに加え和の趣を具えている。
表には「災害御見舞」と印刷し、白地に黒の文字で相手を尊重する気持ちを表した。
封筒は三つ折の形式を採用し、「自信と気力、そして勇気があれば、乗り越えられない難関はない」という静思語が印刷されている。開いた右側には證厳法師さまから被災者への御見舞の文が印刷され、左側には菩提樹の葉をかたどったカードを添え、「一人が一つの愛を差し出せれば、危機をチャンスに、災いを幸いに転換することができます」という静思語が印刷されている。それを外すと、その下に差し込まれた御見舞金が見えるようにした。
その上品なデザインが受け取りに来られた被災者の方たちの心を慰めると共に、尊厳を損なわないことを願っている。
東日本大震災・慈済の援助項目
岩手県釜石市:お見舞金、物資
岩手県大船渡市:物資
岩手県陸前高田市:お見舞金、物資
茨城県大洗町:炊き出し
埼玉県加須市:物資
2011.6.12 まで
物資配付の内容は即席ご飯、エコ毛布、下着、ナッツ、五穀粉末
東日本大震災・慈済御見舞金配付地点
6/9 ~ 11 岩手県釜石市災害対策本部
6/10 岩手県陸前高田市オートキャンプ場モビリア、長部小学校
6/11、12 岩手県陸前高田市高田小学校
文・李委煌
訳・済運