熊本地震支援に向け、台湾慈済本部をあとにしたボランティアらは支援物資として、簡易ベッド(通称:福慧ベッド)と数種類のアルファ米の即席御飯(製品名:香積飯・シャンチーファン)を携え、日本語に精通する慈済カナダ支部所属のボランティア莊立仁ご夫妻らと台北松山空港から出発した。ひと袋ずつの物資には慈済ボランティアの愛が詰まっている。飛行機は飛び立ち、間も無く熊本震災で遭われた地元の方々の下へ届けられる。
4月21日、慈済ボランティアは台湾松山空港から出発し、まずは熊本現地の自治体への説明用として、簡易ベッド2台のほか、アルファ米御飯の梱包6袋を携え、身動きに支障のある方々への支援と、かやく付きアルファ米御飯が現地の物資に加わることで、食事に選択肢が広がることを期待している。
香積飯と福慧ベッドと愛を被災地へ届ける
簡易ベッド(通称:福慧ベッド)は取扱簡単で臨時的利用に最適。また、アルファ米御飯(製品名:香積飯・シャンチーファン)を準備する慈済ボランティアが日本人の口にも合うようにと選ばれたのは、コーン、総合野菜、イタリアトマト等数種類のアルファ米御飯が含まれている。早ければ4月22日午後にでも熊本へ到着する。現地熊本を待機拠点として、すでにボランティアの友人から提供頂いた空き家があり、到着次第、熊本県の各自治体と連絡を取り合いながら被災支援を展開する。
慈済カナダ所属のボランティア莊立仁氏は、「今回は視察しながら必要とされる物資を被災地へ届けます。更に福慧ベッドの優れた機能を被災された熊本県各自治体に紹介し、慈済の団体紹介もしながら、更にアピールできるのは活動するボランティアらの優しさです」としている。 莊氏はカナダから台湾へ帰国して間もなく、日本で強震が発生、日本語に精通した莊氏は、直ちに御夫人と二人で飛行機を予約し熊本支援へ駆けつけようとした。しかし携帯する物資は重量オーバーの為、危うく飛行機に間に合わないところだったのを別の慈済ボランティアが搭乗するのと遭遇し、無事に物資を載せられた。
熊本県で更に支援の手を広げ
搭乗便は21日午後4時に出発し、同日夜8時頃に東京羽田空港へ到着後、慈済日本支部のボランティアらと合流し、22日朝の便で更に福岡空港へと進み、陸移動で熊本へ現地入りする。
慈済日本支部の執行長許麗香氏によると、「被災地は現状、各国のボランティアの立ち入りを止めている。更に現地で今日から大雨が降り、地質が不安定な状況ですが、すでに現地の自治体と連絡を取り合い、関係者からは、安全の為、まずは待機して欲しいとの返事を頂いている。」
何事も、一念の心で決まる。ボランティアらも一粒の種から始まり、長年の救災支援の経験を通し、万全な準備で、熊本に愛を届けようとしている。
文/李世宸、柯信志